第244話

ほかに何と言えばいいのか、わからなかった。「わあ……それは……すごい話ですね。ありがとうございます、マルケッティさん」

「ファブリツィオだ。それに礼を言うべきは俺のほうだよ。君がラインを背負ってくれるんだから、給料だけじゃなく、その先でもきちんと利益を得るのが筋だろう。だから共同事業の提案だ。少しは考えてくれたか?」

「考えました。でも、まだ決めかねていて。スカイラインにもう自分のスタジオがありますから」

「わかっている。だが、デザイナーが一つしか運営しちゃいけないなんて法律はない。仕事量が心配なら、事務、給与、労務――そういう退屈なところは全部こっちで引き受ける。君はデザインに集中すれ...

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